第77章 楽し・か黒し・かしこし  ―シク形容ΩWΩ群・ク形容ΩOΩ群・ク形容∀U∀群

§1 楽し  ―シク形容ΩWΩ群 【1】「楽し」第二音素が「の甲」「ぬ」に変化する理由 「楽し」第二音素は「の甲」にも「ぬ」にもなる。 [上代1] たのしく〈多努志久〉飲まメ[万5 ―833] [上代2] 共にし摘メば  … 続きを読む

第78章 白し・著し・トほしロし  ―ク形容WAW群・ク形容WOW群

§1 白し  ―ク形容WAW群 【1】「白」第二音素節が「ろ甲」「ら」「る」になる理由 「白」は、語幹だけで後続語を修飾することもあり、形容源化語素S¥と活用語足に上接して形容詞「しろし」にもなる。 語幹「白」だけで後続 … 続きを読む

第79章 形容源詞「いそしみ」・形容詞「いそし」と「いと県主」「いト手」  ―シク形容OWO群

【1】形容源詞み語法「いそしみ」・形容詞「いそし」の「いそし」は“忠し” 上代語では「いそし」は天皇の言葉においてのみ用いられる。「いそし」の意味は単に“精勤な”ではなく、“臣下として主君に忠勤な”の意である。これを「忠 … 続きを読む