第35章 助詞「う」と動詞の語素形う用法 WΩW

§1 近畿語「過ぐす」が東方語で「過ごす」になる理由 (1)上二段動詞「過ぐ」。 新治 筑波を過ギ〈須疑〉て [景行記歌25] 動詞「過ぐ」は上二段だから、その動詞語素は「すGW」である。 (2)四段動詞は近畿語で「過ぐ … 続きを読む

第36章 “時”を表す「う」と「何時」「いづれ」の語素構成

§1 “時”を表す「う」 “時”に関する単語の中には、末尾音素節が「う」段のものがある。「何時」「明日」「昼」「夜」である。 か黒き髪に 何時〈伊都〉ノ間か 霜ノ降りけむ[万5 ―804] 君が目を 今日か明日〈安須〉か … 続きを読む

第37章 「射ゆ猪」の語素構成

【1】「射ゆ猪」の用例 射ゆ〈伊喩〉猪を 繋ぐ川傍ノ 若草ノ 若くありきト 吾が思はなくに[斉明紀4年 紀歌117] 射ゆ猪〈所射鹿〉を 繋ぐ川傍ノ  和草ノ  身ノ若か∧に さ寝し子らはモ[万16 ―3874] 【2】 … 続きを読む