第49章 平安語「見る」「居る」の終止形・連体形・已然形の遷移過程

§1 平安語「見る」の終止形・連体形・已然形の遷移過程 《終止》 平安語終止形「見る」の語素構成は上代語終止形「見」と同一である。 見る=MY+YRY+W→MYYRYW 平安語では、父音素にYYRYWが続く場合、まず、母 … 続きを読む

第50章 「い甲」「イ乙」の識別が平安語で消滅する理由

§1 平安語上二段活用の遷移過程 【1】平安語上二段動詞の終止形・連体形・已然形の遷移過程 《終止》 おもふとも こふともあはん 物なれや[古今和歌集11 ―507] 恋ふ=恋PW+YRY+W→こPWYRYW→こPWYr … 続きを読む

第51章 現代語の動詞活用の遷移過程

§1 上一段・サ変・カ変および五段(上代語ではナ変)の終止形の遷移過程 【1】現代語RYW潜顕遷移 現代語では、動詞終止形本質音の末尾三音素がRYWであれば、RYW直前で音素節が分離し、そのYが潜化して、終止形語尾は「る … 続きを読む

第52章 大野晋の動詞古形説と私の動詞本質音説の相違点・共通点

§1 上代特殊仮名の音素配列についての大野晋説と私見との相違点・共通点 私は日本語の単語を語素に分解し、語素の本質音を音素配列で表示し、それらの音素がどのように潜顕・融合して現象音になるかを論じる。この方法には先行説があ … 続きを読む