第81章 語幹末尾に助詞「う」が付いているシク活用形容詞「斎つくし」「思ほしき」 ―シク形容WΩW群
§1 語幹が「動詞語素+助詞う」であるシク活用形容詞「斎つくし」 ―シク形容WΩW群 【1】語幹が四段動詞終止形の形であるシク活用形容詞の用例 語幹が四段動詞終止形の形であるシク活用形容詞がある。 やまトノ国は 皇神ノ … 続きを読む
§1 語幹が「動詞語素+助詞う」であるシク活用形容詞「斎つくし」 ―シク形容WΩW群 【1】語幹が四段動詞終止形の形であるシク活用形容詞の用例 語幹が四段動詞終止形の形であるシク活用形容詞がある。 やまトノ国は 皇神ノ … 続きを読む
§1 恥づかし シク活用形容詞には語幹末尾が「か」のものがある。 里人ノ 見る目恥づかし〈波豆可之〉[万18 ―4108] 「恥づかし」は、平安語の用例「いとはづかしく」[源氏物語帚木]があるのでシク活用だと考える。 「 … 続きを読む
【1】「うむがし」の用例 ① 聖武天皇は藤原不比等の娘光明子に皇后の位を授ける際の宣命で、元明天皇の言葉を引用する。元明天皇は、不比等の勤務状況を「うむがしき事」と評する。 其ノ父ト侍る大臣ノ、皇我が朝を助ケ奉り、輔ケ奉 … 続きを読む
§1 シク活用「良ロし・良らし」 【1】シク活用「良ロし」 良ロしき〈予呂辞枳〉島々[応神紀22年 紀歌40] 「良ロし」の語幹はク活用「良し」の語幹「良=YYO」に助詞「ロ・ら=R∀Ω」が続いたもの。 良ロしき=YYO … 続きを読む
§1 「全けむ」が「またけむ」にも「まソけむ」にもなる理由 ―ク形容Ω∀群 【1】ク活用「全し」は「またし」にも「まソ乙し」にもなる [上代1] 第二音素節が「た」になる。 《未然》 命ノ またけむ〈麻多祁牟〉人は[景 … 続きを読む
【1】補助動詞「なす」「ノす」の用例 近畿語では「なす」になり、東方語(近畿の吉野の言語を含む)では「ノす」になる(東歌万14 ―3358或本などでは「なす」にもなる)補助動詞がある。 「なす」「ノす」は名詞に続いて“… … 続きを読む
§1 をぢなし ク活用形容詞で、語幹末尾に「な」があり、その「な」が“……のような”と解せる場合、その「な」は「如す」の動詞語素NOAだと考える。 【1】ク活用形容詞・形容源詞「をぢなし」の用例 《連体》 をぢなき〈乎遅 … 続きを読む
§1 鶴が「たづ」と呼ばれる理由 「たづ」を“鶴”の意味で用いた最古の用例は軽太子の歌である。 天飛ぶ 鳥モ使ひソ 鶴〈多豆〉が音ノ 聞コイエむ時は 吾が名問はさね[允恭記歌84] 『万葉集』には、「見つるかモ」を「見鶴 … 続きを読む
§1 おほほし・おぼほし 【1】「おほほし」と「おぼほし」は同一語。 第二音素節が清音の「おほほし」と濁音の「おぼほし」がある。 [上代1] いふかしみ、おほほし〈意保保志〉み念]はむか [正倉院文書「孝謙天皇詔」。天平 … 続きを読む
§1 たづかなし 拙なく たづかなき〈多豆何奈伎〉朕が時 [続紀天平勝宝元年宣命13] ク活用「たづかなし」の「たづ」は「たづたづし」の「たづ」と同一語で、“片足立ち”の意である。「か」は助詞K∀である。「な」は「をぢな … 続きを読む